医療保護入院は「罰」だった
数日、記事を書くために悶々としたよ。
開放された時には自覚していなかったけど、私はかなりダメージを受けた。
記憶をざっと思い出せるかぎりノートに書き出してみて、「保護」というより「罰」だったなと思う。
「面倒起こしたんだから、反省しろ」っていう「独居房行き」。
色々後に追加はするかもしれないけど、「かなり酷かったな」というエピソードを挙げてみる。
胸くそ悪い話なので、精神不安定な方は以下気をつけてください。
羽交い締めで静脈注射
入院2日目、ナースステーション前で書物(妹への連絡メモ)をしているときに、点滴用の針の刺し直しをしたいと看護師に言われた。
入院してすぐに入れた針がズレて、点滴液が落ちていないと。
私は快諾し、その場でメモに腕を乗せたまま注射が始まった。
そこで、血管の中で針をグリグリされ、だんだん血の気が引いてきて、
「吐き気がするから、ちょっとだけ、落ち着くまで待って欲しい」
と訴えた。
身体はだんだん冷えて、ガクガク震えてきた。
看護師は耳を貸さず、仲間を呼び、
「忙しいんだから、おとなしくして」
と、うなだれる身体を後ろから羽交い締めにし、吐いてもいいように口元に容器を当てた。
空嘔が何度かあったあと、泡が口からこぼれた。
私はなんで、こんな乱暴な目に遭ってるの??
容器に入った泡をみた看護師はなぜか嗤って、
「なんだ、泡じゃんw」
って。え、なんで嗤ってんの?
その間、針を刺されては失敗し、私は、
「もうやめてよ!! 何度刺すの?!」
と本気で怒った。看護師は増えて(デキそうな人が交代して)、羽交い締めは強くなり、看護師の機嫌もどんどん悪くなっていった。
とうとう、
「おとなしくして!」
怒鳴られて、私はパニックになった。
一人前の看護師が4人かかりで押さえつけてやることなの?
5分、そっとしておいてくれたら、震えも治まるからと何度も訴えているのに、ハイハイ忙しいから無理無理wwwって嘲笑いながらギュウギュウ圧を強める。
結局針はどこを刺しても血管を捉えず、看護師は諦め、私は力任せに書物机を蹴った。
そこは私の我慢が足りなかったよ。悪かったよ。
でも、私は一人、向こうは四人。
机を蹴ったことの罰なのか、両脇を抱えられ、後ろから背中をドンドン突かれながら保護室に帰された。
布団に私を放り、悪態つきながら看護師たちは去った。
私はようやく、便器を抱えて胃液を全部吐き出した。
泡じゃんwって嗤ってたけど、これ噴射したら殴られてたかもなあ……。
彼らもまた病んでいる。彼らこそ病んでる、という気がした。
いつ出られるか知らないけど、言動に気をつけなければ。
しばらく涙が流れたけど、これは人に迷惑をかけた罰なんだと思えば納得がいった。
※ちなみにそれ以降、必要なはずの点滴は一切試みられず。
看護師の暴言や悪口
これもひどかった。
主に認知機能が落ちた患者に対して、看護師が暴言を吐きまくる。
イライラするのはわからないでもないけど、聞くに堪えない汚い言葉も平気で言っちゃう怒鳴っちゃう。
ヒステリックにキィキィいうことも。発情した南国の鳥か。
された方は、興奮して一層悪い方に事態は進む。
余計にかかる手間と時間。
看護師の苛立ちは自業自得的に加速。
聞いていると、心底憂鬱になるよ。
さらに、忙しさがそうさせるのか、看護師の人間関係はギスギスしていた。
私のいる保護室前が、いちばんナースステーションから離れているせいか、女性看護師の愚痴や悪口吐き出しスポット。
彼女らの集いをチラ見しつつ私が部屋を出入りしても、止めないんだよ。
聞かれたら困ると、普通は黙るところだけど、犬猫相手だとでも思っているのかな。
あまりに酷い内容があったので、彼女らの上司が一人で来たときに全部暴露して、もう聴きたくない、と伝えた。
皆仲悪すぎ。あと患者(やその家族)の悪口は深夜の飲み屋でしたらいいのに。
暴露後、女看護師陰険化
悪口大会の内容を上司に告げた後の、彼女らの態度の変わり様は露骨だった。
上司は本人たちに注意したとわざわざ私に言いに来て、申し訳ないと謝っていたけど、どんな「お叱り」だったんだか。
まず、丁寧に頼んでも、鉛筆一本すら貸さないと言い張る。
「私達忙しいんです、面倒を増やしそうな人に鉛筆貸しません」
とはっきり断られた。
「具体的に、私が鉛筆でなんの面倒を起こすと考えるんですか?」
淡々と訊き、帰ってくる感情的な回答に一つずつ説明をする。
ナースはどんどんヒートアップしていき、最後になにか吐き捨てるような呟きを口の中でもぐもぐさせて、ようやく鉛筆を出した。
喧嘩上等な煽り看護師は女王蜂、その後他の女看護師に根回ししたのか、ナースステーションに女性だけの時はノックしても完全無視されることに。
もちろん、事実を見てる人も大勢いたのだし、と、また上司に伝えた。
彼女らの上司(詳しい役職は伏せる)は、
「うちの女の人達、ああなのよ、感情的でね……ほんと、困るよね……」
私の部屋に座り込んでさんざんボヤいたあとで、頼み事は男性看護師にすれば間違いないと言われた。
更にもう一つ。
「ルキさんが台所用洗剤を被って自殺したいと言っていた」
と、上司に偽りの報告をした看護師がいたよ。
上司が部屋に確認に来たとき、怒りを通り越して笑ってしまった。
すでにこの上司は私の自殺までの手間は知っている。知的に遅れがないことも。
「いや……”台所用洗剤被って”死ぬって、虫じゃないんですから……キャラ変しすぎでしょ」
何リットル必要なんだよ。
上司は、そうだよねえ…と苦笑いしてうちの女の人達は怖い、とまた言った。
上司、ボヤいてばかりいる場合じゃないと思う。
不潔すぎる閉鎖病棟
インフルエンザの防止のために、面会すら制限されるのに、看護師がマスク口からずらしたままウロウロしてるのはまあ、「忙しい」からしょうがない。
石鹸液飲んじゃう人がいるかもしれないから、どこにも石鹸はない。
粗相する患者が大勢いるのだろうけど、「忙しい」から垂れっぱなしで長時間空気に触れたアンモニアが異臭を放つ。
そんな床に(乾いてるけど)、寝転がる患者がいても「忙しい」からか看護師はベッドに戻る手を貸さない。
インフルじゃなければ多少不潔でも全然問題ない。そういうことらしい。
他科の薬が処方できない
文字通り。
常用してる薬があると言っても、精神科だけなのでそれ以外の院外処方薬は手に入らない。
精神科の薬は便秘を起こしやすいのが多くて、私は普段乳酸菌の錠剤を飲んでいるんだけど、それすらダメで、何日も溜め込んだ挙句、1ヶ月経た今も治らない盛大な切れ痔を起こした。
便秘薬を夜飲んでみるか、と提案されたけど、お腹が痛くなるタイプの薬しかなくて、夜勤の看護師は2人、明け方に腹痛で辛くても朝の巡回まで誰も助けはない。
ナースコールがない部屋でそれは辛い、と自分で断ったんだし、それはまあ、仕方ない。
(でも、便秘薬より乳酸菌のほうが無害で扱いやすいだろうに)
部屋に爺さん乱入
何度止めてと言っても、ルフィとあだ名してたあの爺さんはしつこく私の部屋に入ってきて、
「俺の部屋だ!」
とわめき続けた。
看護師が説得しているところも見たけど、認知で理屈わからないんだからどうしようもないんだよ。
ナースコールないし、ナースステーションから1番遠いし、間に中庭があるし、助けなんか呼んでも来ない。
内側からカギかけられない仕様だし、すごく嫌だったよ。
一応、保護室前に「大きな音」に反応するセンサーがあって、大声で叫べばナースコールが鳴ると3回目ぐらいで看護師から聞いた。
でも加減知らず理屈通じずの相手に、そんな刺激与える勇気はなかったよ。
ちなみにナースコールは常時鳴りっぱなしで、助けは運次第。
病院なのに医師が巡回にこない
医師は呼んでも5日で2回しか来なかった、そして、医師の判断が必要な諸々は、連絡がどこかで止まるか消えるかしてしまう。
もし他の持病がすごく悪化したら、他科に救急搬送されるらしい。
医療機関だと思うとがっかりする。
そして、私の担当医はその全ての責任を負う「院長」なんだと考えるとしんどい。
以上です。
分けて記録したかったけど、忘れないうちにできることをしたかった。
長文読んでくれた方、ありがとうございました。